浜松歯科では、歯周病の再発を防ぐための「SPT(歯周病安定期治療)」を行っています。
当院のSPTは、エアフロー&スマートピエゾンを用いる「」を採り入れている点が特徴です。
歯や歯ぐきを感知して負荷を調節する機能を持つスマートピエゾンにより、従来の歯石取りと比べ、GBTでは歯石取りの際に感じる痛みを抑えられます。
目次
■歯周病治療の歯石取りって、痛いの?
◎歯ぐきの状態や術者の技術によっては、歯石取りの際に痛みを感じる場合も
{歯石取りで痛みを感じることがある理由}
ケースによっては、痛みを感じることがある「歯石取り」。
もちろん、歯石取りが必ずしも痛みを感じる訳ではありません。歯や歯ぐきへの多少の刺激はあるものの、歯石取りでガマンできないほどの痛みを感じることはそれほど多くはないです。
通常はそれほど痛みを感じない歯石取りですが、以下のような場合、歯石取りで痛みを感じることも。
[歯石取りで痛みを感じやすくなる主な原因]
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歯周病が進行し歯ぐきが下がっているなど、歯ぐきの状態があまり良くない
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術者の技術レベル(歯石取りの力加減や正確さなど)が低い
◎歯周病治療の基本となる「歯周基本治療」の内容
歯を取り囲む歯ぐき、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)などの歯周組織にダメージがおよぶ病気、歯周病。
歯科で行う歯周病治療は、以下の「歯周基本治療」が基本になります。
<歯周基本治療の内容(下線の項目は対象となるすべてのかた(※)に行います)>
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歯科医師による口腔内の状態の確認・検査
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歯垢・歯石の除去(歯のクリーニング+スケーリング・ルートプレーニング(SRP))
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噛み合わせの調整(噛み合わせが乱れている場合は、歯の噛み合わせ面を少し削り歯の高さを調整します)
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暫間固定(レジン(プラスチック樹脂)や金属ワイヤーを用い、グラグラしている歯を固定します)(歯がグラグラしている場合)
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歯科衛生士による歯みがき指導(歯垢・歯石が多く見られる場合)
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禁煙指導(喫煙をされているかたが対象)、食事の内容・取り方など、歯・歯周組織に良くない生活習慣を改善するためのアドバイス
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抜歯(治療を尽くしても、歯を残すことが難しい場合)
(※)歯肉炎など、歯周病の症状が見られるかた。
(※)対象のかた全員に、上記の項目すべてを行う訳ではありません。
◎中等度~重度の歯周病に対しては歯周外科治療が必要になる場合も
歯周基本治療が基本ですが、中等度~重度の歯周病に対しては、以下のような歯周外科治療(歯ぐきの切開を伴う手術)が必要になる場合も。
<歯周外科治療の内容(一部)>
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フラップ手術(歯ぐきを切開し、歯の根面に付着した歯石や病巣を除去します)
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再生療法(増殖因子を用い、顎の骨などの歯周組織の再生をうながします)
など 歯ぐきの切開や顎の骨への処置を伴う手術
■歯周病の再発を防ぐために行う「SPT(歯周病安定期治療)」について
◎歯周基本治療によって歯周病の再発を防ぐと共に、歯ぐきや顎の骨が安定した状態の維持を図ります
SPT(Supportive Periodontal Therapy:歯周病安定期治療)とは、歯周基本治療によって歯周病の再発を防ぐと共に、歯ぐきや顎の骨が安定した状態を維持するための治療法です。
具体的には、以下のような条件に該当するかたがSPTの対象になります。以下に該当するかたは、保険でSPTを受けられます。
[保険診療でSPTを受けられるかた]
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中等度以上の歯周病を有している
(1)歯の根の長さの3分の1以上、歯根の吸収が起きている
(2)歯周ポケットの深さが4mm以上ある
(3)臼歯(奥歯)の根分岐部(歯の根っこの分かれ目)に病変を有している
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保険診療にて歯周基本治療を受け、歯周基本治療を終了している
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歯ぐきの炎症などの歯周病の症状が見られない
以上が保険でSPTを受けるための条件ですが、上記だけではちょっとわかりにくいかもしれません。
簡潔に言いますと、
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中等度以上の歯周病をお持ちで、
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歯周基本治療(保険)を含む歯周病治療を受けたことがあり、
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歯周病の(規定内での)「病変」はあるものの、歯ぐきの炎症などの歯周病の「症状」は見られない
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歯ぐきや顎の骨の状態がある程度、安定している(病変があり歯周組織の健康は回復できていないが、歯周病の進行は停止している状態)
上記に該当するかたがSPTの対象になります。
■中等度以上の歯周病にかかったことがなければ、歯科医院で歯周病の進行を抑えるための定期メンテナンスは受けられないの?
◎SPTの条件に当てはまらないかたでも、歯肉炎などの歯周病の症状が見られる場合は保険で歯のクリーニング・歯石取りを受けられます
中等度以上の歯周病にかかったことがあるなど、適応条件が規定されている歯周病安定期治療「SPT」。
こう聞くと、「中等度以上の歯周病にかかったことがなければ、歯科医院で歯周病の進行を抑えるための定期メンテナンスは受けられないの?」と疑問に感じるかたもいらっしゃるかと思います。それでは、歯周病の進行を抑えるための処置を受けられず、困ってしまいますよね。
ご安心ください。
SPTの条件に当てはまらないかたでも、歯肉炎など、歯周病の症状が少しでも見られる場合は保険診療にて、定期的(3ヵ月に1回など)に検診・歯のクリーニング・歯石取りを受けられます。
■SPTにおいて「GBT」を行うことのメリット
◎GBTの特徴であるエアフロー&スマートピエゾンにより、歯や歯ぐきにかかる負担を抑えられます
浜松歯科では、歯周病の再発を防ぐための「GBT(Guided Biofilm Therapy)」を保険で行っています。
GBTの詳しい内容については、4月の記事でご紹介しています。あわせてご覧ください。
>歯周病予防のために! 原因を徹底的に排除する「GBT」のご紹介
[GBTの特徴]
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エアフローで超微細パウダーを噴射し、歯の表面についたバイオフィルム(歯垢の膜)を徹底的に除去
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スマートピエゾンを用い、歯や歯ぐきへの負担を抑えながら歯石を除去
従来のSPTでは、歯石取りの際に痛みを感じることも。
一方、GBRで用いるスマートピエゾンは歯石取りの際に歯や歯ぐきを感知し、自動的に負荷を調節します。
自動的に負荷を調節する機能により、GBTでは歯や歯ぐきへの負担を抑えながら、より痛みの少ない歯石取りが可能です。
スマートピエゾンによる歯石取りに加え、GBTは歯のクリーニングにおける歯への負担も軽減しやすいです。
GBTではエアフロー(空気の力)で超微細パウダーを噴射し、バイオフィルムを徹底的に除去します。空気の力で超微細パウダーを噴射するため、ポリッシングブラシや研磨剤などの器具を用いる従来のSPTと比べて、歯にかかる負担を軽減できる点がGBTの特徴です。
【歯周病・むし歯の進行を抑えるために、歯科医院で定期検診を受けましょう】
歯周病の進行を抑えるには、ご自身で行う歯みがき+歯間清掃がケアの基本です。
基本のセルフケアに加え、歯科医院で定期的にメンテナンスor SPTを受けることで、歯・歯周組織が安定した状態を維持しやすくなります。
大切な歯・歯周組織を守り、歯周病・むし歯の進行を抑えるために、歯科医院で定期検診を受けましょう。